最近では、ファームウェアにBIOSではなく、新しくUEFIを使用しているパソコンが増えているようですね。
ひょっとすると、もうBIOS(レガシBIOS)よりもUEFIのPCの方が多いのかもしれませんね。
実は、この間、HDD(ハードディスク)派の私が、ある理由で、2台のパソコンのシステムドライブをHDDからSSDに交換しました。
HDDからSSDへの交換(換装)は、2台とも、なんとかうまくいったのですが、最後の仕上げでBIOS画面でPCを起動する際の起動順位の変更作業を行おうと思ったのですが・・・
ノートパソコンのF2キーを何度押しても、BIOS画面が開きません。
えっ???
どうして???
今まで、PCの起動時にメーカーのロゴが出たときに、F2キーを何度か押せば簡単にBIOS画面が開けたのですが、今回は、何度やっても、BIOS画面が開けずに、普通にWindowsが起動してしまいます。
※ちなみに、PCの起動時にBIOS画面、UEFI画面を開くキーは、メーカーによって違います。
というわけで、今回の記事では、PCの起動時にBIOS画面が開けない時の対策方法を私自身も忘れないために書いておこうと思います。
目次
PCの起動時にBIOS画面が開けないのは、高速スタートアップが有効になっていることが原因の場合が多い!
今回、初めて気づいたのですが、Windows10の場合、
電源オプションの「高速スタートアップ」という項目に初期設定でチェックが入っています。
ここにチェックが入っていると、システムドライブが、SSDの場合、どうやら起動時にBIOS画面が開けないようです。
※試したことはないのですが、システムドライブがHDDの場合も開けない可能性があります。
高速スタートアップの仕組み
簡単に説明すると、
Windows10をシャットダウンする際に、メモリーやCPUの状態をCドライブの一部分(ファイル)に記憶させておくことにより、次回のWindows10の起動を高速化するという仕組みです。
高速スタートアップのメリット
●シャットダウン後のPCの起動時間が速くなります。
しかし、再起動の際は、影響がなく、再起動の時間が速くなるわけではありません。
高速スタートアップのデメリット
●PC起動時にBIOS画面、UEFI画面が開けない場合がある。
●シャットダウンにかかる時間が、若干長くなる。
※数秒程度
高速スタートアップを有効にした場合と無効にした場合のPCの起動時間の比較!
実際に、高速スタートアップを有効にした場合と、無効にした場合のPCの起動時間を比べてみました。
今回使用したデスクトップパソコン
CPU:Core i5 9400 2.90GHz
メモリ:8GB
ファームウェア:UEFI
で調べてみました
システムドライブとは、OSをインストールしているドライブです。
一般的には、PC上では、Cディスクと表示されます。
●システムドライブがHDDの場合のPCの起動時間
PCの起動時間 | |
高速スタートアップ無効時 | 75秒 |
高速スタートアップ有効時 | 40秒 |
●システムドライブがSSDの場合のPCの起動時間
PCの起動時間 | |
高速スタートアップ無効時 | 36秒 |
高速スタートアップ有効時 | 33秒 |
※SSDにしては、起動時間が遅いのではと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、計測時間は、ウイルス対策ソフトが完全に立ち上がるまでの時間(約10~15秒)を含めて計測しています。
ちょうど、2019年10月に購入したPCのシステムドライブがHDDだったので、SSDの交換後と比べてみると上記のような結果になりました。
結果は、興味深いものになりました。
システムドライブがHDDの場合は、高速スタートアップを有効にすると35秒も起動時間が速くなったのに対して、
システムドライブがSSDの場合は、高速スタートアップを有効にしても3秒しか起動時間が速くなりませんでした。
高速スタートアップは、無効にするべきか?
これは、意見が分かれると思いますが、私の個人的な見解は、以下の通りです!
システムドライブとは、OSをインストールしているドライブです。
一般的には、PC上では、Cディスクと表示されます。
システムドライブが、SSDの場合
高速スタートアップを無効にしても、起動時間が、ほとんど変わらないので、総合的なPCの安定性を考えると、高速スタートアップを無効にした方がいいのではないかと思いました。
またSSDの寿命を延ばすのにも、高速スタートアップを無効にした方が、若干ですが、効果がある可能性があります。
※PCを高速に起動するために、シャットダウンする際、Cドライブの一部に、その都度、PCの状態を記録したデータを書込み保存するため。
システムドライブが、HDDの場合
高速スタートアップを無効にすると、起動時間が、非常に遅くなるので、PCに特に不具合が起きていない場合は、高速スタートアップを有効にしておいた方がいいのではと思いました。
「高速スタートアップは、無効にするべきだ」という意見もありますが、初期設定では、有効になっています。
もし「高速スタートアップ」が、Windows10の操作に、それほど悪影響を与える機能であれば、初期設定で有効になっているのは、おかしいと思います。しかも推奨とも表示されています。
ちなみに、私は、1年ほど、システムドライブがHDDのPCを高速スタートアップを有効にした状態で、使用していましたが、特に、なんら不具合は発生しませんでした。
高速スタートアップを無効にする方法
PCを高速に起動してくれるのは、ありがたいですが、PCの起動時に、BIOS画面やUEFI画面が開けないのでは、起動順位の変更ができないので、困ってしまいます。
というわけで、今回、システムドライブをSSDに変更した際に、高速スタートアップを無効化しました。
高速スタートアップを無効にする方法!
色々な方法がありますが、その1つを紹介します。
Windows10の場合
1、スタートボタンの上で右クリックして、「システム」をクリックします。
下の図の場所で右クリック
↓
2、左側にあるメニューから「電源とスリープ」をクリックします
3、新しく開いた画面の右側にある「電源の追加設定」をクリックします。
4、左側にある「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。
5、「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックします。
6、すると下にある「シャットダウン設定」が操作可能になりますので、「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外します。
7、画面の一番下にある「変更の保存」をクリックします。
これで、高速スタートアップが無効になりました。
有効に戻したい場合は、上記のやり方で、再び、「高速スタートアップを有効にする」にチェックを入れればOKです。
ご覧のように、「高速スタートアップを有効にする」という項目は、推奨と表示されています。
そのため、システムドライブが、HDDの場合は、そのまま有効にしておいても、それほど問題ないと思います。
システムドライブが、SSDの場合は、個人的には、無効にした方がいいと思います。
ただ、PC起動時に、BIOS画面や、UEFI画面を出したい場合は、「高速スタートアップ」を無効にしなければ、いけないということを覚えている必要があります。