この間、動画を編集してみようと思った時に、雑誌でVidCutterという大変便利なフリーソフトを知りました。
どこが便利かというと、一度に複数の動画の切り取りに対応していることです。しかも使いやすく、直観的に操作することが可能な大変優秀なソフトです。
さらにこのソフトすごいところは、再エンコードをしないので処理時間が非常に速いことです。
というわけで、VidCutterを使ってみたのですが・・・
どういうわけか、何度利用してもエラーになる場合がありました。
正確に言うと作業の途中でフリーズしてしまい、うまく動画の編集ができません。
というわけで、なぜ、エラーになる場合があるのか?
その原因と対策を考えてみました。
今回の記事の主な内容
1、VidCutterで動画がカットできないことがある原因について
編集中にフリーズする場合について!
2、動画がカットできない場合の対策について
3、VidCoderの使い方
VidCutterで編集できるように動画を変換する方法
4、Avidemuxの使い方
違うソフトを使って動画を編集(切り取り)する方法について!
目次
VidCutterが動作しない・フリーズする場合の原因について
初めは、使い方が間違っているのか?と思ったのですが、どのサイトの使い方を見ても間違ってはいませんでした。
まあ、使い方が非常にわかりやすいソフトですから、間違うということはあまり考えられません。
あと思いついたのは、バージョンが新しくなっていたので、ひょっとするとバージョンアップの不具合なのかと勝手に思いこみ、古いバージョンを何とか探して、起動させてみましたが、やはりうまく動画の編集が出来ませんでした。フリーズしてしまいます。
あとは、理由が思い浮かばず、使うのを諦めようとしていたのですが、ふと、違う動画では、どうなのだろうと思い、違う動画で試したところ、なんの問題もなくあっさり動作しました。
VidCutterには、何の問題や不具合も有りませんでした。
フリーズした原因は、どうやら対応していない拡張子の動画を編集したからのようです。
恐らく、この記事を読んでいる方で、私のように、このソフトが、もし編集中にフリーズするならば、その原因の多くは、動画の拡張子の可能性が高いと思われます。
VidCutterを使用中にフリーズする場合の対策
VidCutterは、主な拡張子に対応していますが、私が思うには、その拡張子に正式に準拠した動画でないと動作しないということです。
例えば、編集しようとした動画の拡張子が、AVIでもその動画の拡張子が正式なAVIに準拠したものでないとエラーになるようです。
先ほどもお話しましたが、私の経験では、編集画面上では、ちゃんと動画が表示されますが、いざ編集しようとするとフリーズしてしまいます。
もしくは、処理を行っても出来上がったファイルのサイズが0でした。
編集したい動画がVidCutterで編集可能かを調べるには?
一番確実なのは、編集したい動画をVidCutterにドラッグします。
そしてとりあえず、1区間だけ動画をカットしてみてください。
するとすぐに
Your media file is ready!
という画面が表示されると思います。そしてその表示画面をよく見ると
file sizeが、0.0Bになっている場合があります。
もしくは、進捗状況が%で表示されますが、それが一向に進みません。
以下の図のようにフリーズしてパーセントが増えません。
↓
上記のような画面になった場合は、恐らくその動画の拡張子は、対応していません。
または、正式な拡張子ではない可能性があります。
1区間だけの切り取りならば、対応している動画で試してみると遅くても3分ほどで作業が終了しました。
ちなみに正常な場合は、以下のようになります。
↓
上記のように赤枠にちゃんと保存されたファイルのサイズが表示されます。
0.0Bには、なりません。
この画面が表示された場合は、その動画は、VidCutterに対応していますので、そのまま利用できます。
VidCutterに動画が対応していない場合の対策方法
ということで、私が経験した例をお話しましたが、
こういう場合の対策方法は、おおまかに分けると2つあると思います。
フリーソフトなどを使って動画(拡張子)を変換します。
例えば、VidCutterに対応していない動画をVidCoderを使ってmp4に変換すると、ちゃんとVidCutterで編集できるようになりました。
ちなみに60分ほどの動画をmp4に変換するのに約35分かかりました。
使用したPCのCPU:core2duo e8400 3.0GB
※かなり古いパソコンです。新しいPCならかなり速く変換できると思います。
その他にも動画の変換ソフトはたくさん有りますのでどれで変換してもよいと思います。
また、そういうのは、よくわからないという方は、
vlcメディアプレイヤーの録画機能を使って動画を変換するという方法も有ります。
VLCメディアプレイヤーの録画機能の表示の仕方
初期設定では録画ボタンは、表示されていません。
表示の仕方はとても簡単です。
まずVLCメディアプレイヤーを起動させます。
次に上にあるメニューの表示をクリック、次に拡張コントロールをクリックすればOKです。
録画時間は動画の再生時間と同じ時間だけかかりますが、動画を変換するには、一番シンプルで簡単な方法です。
※録画機能を使う場合は、著作権を侵害しないように充分注意してください。
ただ、どちらにしろ動画の拡張子を変換するには、ある程度の時間がかかります。
私が、おすすめするのは、Avidemuxというフリーソフトです。
このソフトは、対応している動画の拡張子が大変多いため、ほとんどの動画を編集することが可能だと思います。
実際に、AVIでありながら、Vid Cutterでは利用できなかった動画が、あっさり編集できました。
※すべての拡張子に対応しているわけではありません。
まあ、どの方法も一長一短ですね。
そのため、以下の章で、どちらの方法もひとつずつ書いておきます。
1、VidCoderで動画を変換して拡張子をmp4にする方法
どうしてもVidcutterで動画を編集したい方におすすめの方法だと思います。
2、Avidemuxで動画を編集する方法
VidCutterで動画を編集することにこだわらない方、つまりは、他のソフトを使ってもよいという方に、おすすめの方法だと思います。
VidCoderで動画をmp4に変換する方法
mp4は、VidCutterに対応していますのでVidCoderを使って動画を変換してみました。
変換後は、VidCutterで編集できなかった動画が問題なく編集できるようになりました。
ちなみにVidCoderは、エンコードエンジンとしてHand Breakを使用しています。
一応、海外のフリーソフトなので利用の際は、自己責任でお願いします。
また、今回は、柱となる基本的な使い方だけを説明しています
1、まず、VidCoderをダウンロードしてみます。
VidCoder のダウンロードサイト
URL
http://vidcoder.net/
2、ページが開いたら、
Installer (.exe) Portable (.exe) のいずれかをクリックしてダウンロードします。
ちなみに
Installerは、PCのプログラムファイルにインストールして利用するタイプです。
Portableは、インストールしなくても利用できるタイプです。
また、下あるLatest Betaは、ベータ版(開発版です)
私は、インストールするとレジストリが書き換えられるのが好きではないので今回はPortable(ポータブル版)をダウンロードしてみました。
3、VidCoderをダウンロードして起動させたら変換したい動画を起動した画面にドラッグします。
以下の画面の赤枠の部分に編集したい動画をドラッグします
もしくは、メニューの動画ファイルをクリックして動画を選択しても同じことです
※上記の画面の青枠の部分
4、今回の目的は、VidCutterで編集できるように動画を変換することなので基本的には、設定に関しては何もいじらなくていいと思います。
もし設定を変更するとしても動画のサイズか、動画の品質程度だと思います。
上記の設定に関しては、手順7で説明します。
変換する動画の保存先を指定します。
出力パスを選択をクリックして動画の保存先を選択します。
6、エンコードをクリックします。
これで動画の変換が始まります。初期設定の場合は、mp4に変換されます。
変換されると、問題なくVidCutterで編集できるようになりました。
ちなみに私の古いPCで試したところ
60分の動画で変換するのに約35分かかりました。
また、高速デコードにチェックを入れると約28分ほどかかりました。
さらに、もうひとつのPC(core i7)では、9分ほどでエンコードが終わりました。
高速デコードは、初期画面の設定をクリック→ビデオのエンコードにタブを切り替える
→開いた画面の下の方にある高速デコードにチェックを入れます。
今回使用したPCのCPU
CPU:core2Duo E8400 3.0GB
7、動画のサイズ・品質・変換する拡張子を変更したい場合など
●動画のサイズを任意のサイズに変更したい場合
設定というメニューをクリックします
次に上のタブをビデオのエンコードに切り替えます。
指定サイズにチェックを入れます。すると入力欄が出ますので、そこに好きなサイズの数値を入力します。数値の単位は、MBです。
●動画の品質を変更したい場合
上記と同じように設定というメニューをクリックします。
すると左側に、縦にHDTVの規格がズラリと表示されますので、もし変更したい場合は、ここで変更できます。初期設定では、恐らく Fast 1080p30 になっていると思います。
次に右側の画面の上部のタブをビデオのエンコードに切り替えます。
すると品質という項目がありますのでそこで好きな品質に設定することができます。
スライダーで調節することも出来ますし、▲▼をクリックして調整することもできます。
初期設定では、品質は、22に設定されているようです。
※個人的には、基本的に、特に問題が無ければ、何もいじらず初期設定のままでも充分だと思いました。
●その他の便利な機能
必要な部分だけを変換(エンコード)することが可能!
VidCoderには、その他にも便利な機能があります。その中のひとつに、動画の必要な部分だけをエンコードする機能があります。
例えば、mp4に変換(エンコード)したい動画の後半の部分が最初から不要であれば、前半の部分だけをエンコードすることが可能です。
これは、大変便利で活用すれば、エンコード時間を大きく短縮できます。
下の図のスライダーの青い部分を左クリックすることで開始時間をセット、右クリックで終了時間をセットすることが出来ます。
以下の画面は、本来60分の動画を最初から20分だけをエンコードする場合です
赤枠の中の数字が、0~20(0分~20分)になっています。自分の好きな数値に変更できます。
青いスライドバーが本来は、右端まであったのですが、20分にしたことで右側が空白になっています。
●変換できる拡張子
変換後の拡張子に指定できるのは、mp4とmkvの2種類です。mp4の方が一般的だと思いますので、初期設定でいいのではないかと思います。
他にも動画変換ソフトには
HandBrake、XMedia Recodeなどがあります。
Avidemuxで動画を編集する方法
次に説明するのは、VidCutterに対応していない動画を、違うソフトで編集する方法です。
割り切れば、VidCutterに対応している拡張子に変換するという作業を1つ減らせます。
使い方が、簡単でシンプルということでAvidemuxというソフトを今回は使ってみます。
ただ、VidCutter、Avidemuxには、どちらにもメリットがあります。
うまく使い分けるのがいいと思います。
Avidemuxは、多くの動画の拡張子に対応しているというメリットがあります。
Avidemuxの使い方について
こちらも海外のフリーソフトになりますので、一応、利用する際は、自己責任でお願いします。
Avidemuxのダウンロードについて!
ダウンロードする前に!
本来なら最新版をダウンロードするのが一般的なのですが、私の環境下だけなのかわかりませんが、古いバージョンで問題なく編集が出来た動画の一部が、最新版では、フリーズしてしまうことがありました。
もちろん正常に編集できる動画もたくさん有りますが、古いバージョンの方が、多くの動画の拡張子に対応している気がします。
というわけで、今回は、最新バージョンではなく、少し前のバージョン2.619を使用しました。
※ちなみに、この記事を書いている時点での最新バージョンは、2.71です。
この記事を書いている時点では、まだバージョン2.8が出ていません。2.8では、解決されるかもしれませんが、出ていない場合は、バージョン2.6を使うことを個人的におすすめします。
Avidemuxのダウンロードサイト
URL
https://www.fosshub.com/Avidemux.html
上記のサイトには、ありがたいことに過去のバージョンがダウンロード可能です。
以下のように表示されていると思います。
私のPCは、windows7の64bit版なので赤枠の中の
Download Avidemux Win64 installerをクリックしてダウンロードしました。
32bit版の方は、32bit版をダウンロードして下さい。
※おそらくバージョン2.6ならどれでもよいと思います。
それでは、Avidemuxの使い方の手順に戻ります!
1、ダウンロードしたファイルをクリックするとインストールが始まります。
基本的に指示通りにすすめていけばOKです。何もいじらなくてよいと思います。
next→ I agree → next → next → next → Install → finish
というような感じです。
※一応、バンドルソフト(自分に必要のないソフト)がインストールされないかだけは注意してください。ちなみに2018年9月の時点では問題ありませんでした。
2、デスクトップにAvidemuxのショートカットが出来ていると思いますのでそれをクリックしてソフトを起動させます。
起動した画面に編集したい動画をドラッグします。
※上部のメニューのFileをクリックして、新しく開いたメニューの中のOpenをクリックして編集したい動画を選択しても同じことです。
3、編集したい動画がソフトの画面に表示されていると思います。
次に動画の中の不要な部分を切り取ります。
まず、不要な部分の始点(スタート地点)までスライダーで動画を移動させます。
微調整は、上の画面の ← → やキーボードの左右キー(← →)でも可能です。
もちろん上の画面の再生ボタンをクリックすると動画を再生することも出来ます。
不要な部分の始点(スタート地点)が決まったらAボタンをクリックします。
以下の図を参照
●もし間違えてしまった場合は!
上部のメニューのEditをクリックしてUndoをクリックするとひとつ前に戻ります。
4、次に不要な部分の終点(エンド地点)までスライダーなどを使って動画を移動
させます。
終点(エンド地点)が決まったら今度は、Bボタンをクリックします。
以下の図を参照
青く囲まれた部分がカットされる部分になります。
5、動画の不要な部分をカットします。
上のメニューのEditをクリックして次にCutをクリックします。
これで、不要な部分がカットされました。
先ほどまでの青い枠が消えたと思います
もし不要な部分が複数ある場合は、上記の作業を繰り返します。
6、作業が終了したら今度は、編集した動画を保存します。
上のメニューのFileをクリックして次にSaveをクリックします。
以下の図を参照
Saveをクリックしたら新しく編集した動画の保存先を決めてください。
保存場所を決めたら保存をクリックしてください。
このときにファイルの名前も決定します。オリジナルに上書きして消さないように注意してください。
7、エラーメッセージが出なければ、そのまま動画の保存が始まります。
終われば作業終了です。
まれに以下のようなメッセージが出る場合があります。
簡単に説明すると、変換する拡張子は、AVIよりMKVを利用したほうがいいんじゃありませんか?ということだと思います。
この場合は、変換後の拡張子を指示通りMKVに変更してみます。
まず、上記の画面でいいえをクリックします。
エラー表示がでますので、いずれもOKをクリックして下さい。
次にAVIからMKVに変更します。
画面の左側に Output For mat というのがあると思います。
その下をよく見るとAvi Muxer となっていると思います。
これを指示通りMkv Muxerに変更します。
変更が終わったら再度、上のメニューのFileをクリックしてSaveをクリックします。
今度は、エラー表示がでないで作業が始まると思います。
以下の画面が出れば作業終了です。OKをクリックして終了させてください。
以上が簡単ですが、Avidemuxの基本的な使い方になります。
ちょっとした疑問
もし先ほどのエラー表示が出た場合に、無視して、そのままはいを押したらどうなるか?
実は、動画再生プレイヤーによっては、新しく編集した動画を再生する際にスライダーが動かなくなる場合があります。
ちなみにMPC-HCは、スライダーが動きませんでした。
不思議なことに問題なくスライダーが動くプレイヤーも有りました。
補足情報
Avidemuxをアンインストールすると自動的にPCが再起動するようです。いくつかのバージョンを試しましたが、すべて再起動後にアンインストールされました。仕様なのだと思います。
VidCutterの使い方についても説明しようと思いましたが、この記事のタイトルでこちらに来られた方は、VidCutterの使い方を知っていて、フリーズする原因を知りたい方、および、他のソフトを探している方たちだと思われるため、今回は、割愛させていただきました。