日常的に使っている方が多い自転車ですが、
ペダルをこぐと自転車が以前より重く感じる
ということが、たまにあります。
今回は、ペダルをこいだとき、自転車がいつもより重く感じる。
そんなときに、チェックしたほうがよい箇所を紹介したいと思います!
私の簡単なプロフィールです
今は、たずさわっていませんが、過去にホームセンターで自転車販売歴10年以上。
自転車組立整備士と自転車安全整備士の資格を持っています。
※取得してからかなり経つため、自転車組立整備士の方は、現在は、自転車技士という資格に変更されているようです。ただ、自転車組立整備士資格については終身有効ということです。
また、ここで書かれていることは、あくまでも一般的な一例でしかありません。
わからないことや不安に思うことがあったら、自己判断せずに、必ず自転車屋さんに相談してください!
自転車は、大変便利なものですが、使い方を間違うと危険なことも有ります。わからないことは、プロに相談しましょう
目次
自転車をこいで重いと感じたらチェックする場所
1.タイヤの空気圧
●タイヤの空気圧が低いのでは?
自転車をこいで重いと感じる原因で多いのが、タイヤ(チューブ)の空気圧が低いことです
タイヤの空気圧が低い自転車をこぐと、とても重く感じます。
空気を適正に入れてやると、今までの重さがウソのように快適になる場合があります。
自転車をこいで重いと感じたら、
まずは、空気圧をチェックしてみましょう!
また快適に自転車を運転できるということ以外にも
タイヤの空気圧を常に適正に保つことには、いくつかの利点があります
それは、
1、パンクが減る
空気圧が低いとパンクする確率が高くなります。
特に軽い段差があった場合は、さらにパンクしやすくなります。
2、タイヤが長持ちする
空気圧が低いと、中のチューブもそうですが、特に外側のタイヤの寿命が短くなります。
空気圧が低い自転車に長く乗っていると、タイヤが通常よりへこみます。
このタイヤのへこみに合わせたようにタイヤに亀裂が入りやすくなります。
これらの理由からも定期的にタイヤの空気圧をチェックする習慣をつけることを
おすすめします!
自転車のタイヤの適正空気圧
厳密にいうとタイヤによって違いますので一概には言えません
タイヤに空気圧の数値が表示されている場合は、その数値に従ってください。
空気入れによっては、エアゲージがついているものも販売されています。
一台あると便利かもしれません。
また一度自分で空気圧を設定すると、
それ以上空気を入れても、入らないようにする仕組みの空気入れもあります
余談ですが、
通常、自転車の空気を入れるバルブには3種類あります
英式バルブ→もっとも一般的なバルブです。ママチャリなどは、ほとんどこのタイプです。
値段が安いですが、他のバルブに比べて空気が若干抜けやすいというデメリットもあります。
米式バルブ→自動車のタイヤにも採用されています。英式バルブに比べて空気が漏れにくいです。
バルブの構造上イタズラされて空気を抜かれることも少ないです。英式バルブより値段が高い場合が多いです。
どんな形のバルブか見てみたくなったら自動車のバルブを見てください。
車のバルブは、基本的に米式バルブ(アメリカンバルブ)です
仏式バルブ→細いバルブです。普通の自転車にはあまり採用されていません。
スピードを出すタイプの細いタイヤのチューブに多いです。
基本的に、値段の安い空気入れでも英式バルブと米式バルブには、ほぼ対応しています
トンボ口金(クリップのような部品)をつけると英式バルブ用になり、
トンボ口金を外すと米式バルブ用になります。
仏式バルブの場合は、別途でアダプターを買わなければいけない場合があります
2.ブレーキが、効いた状態になっている
次に考えられる理由で多いと思われるのが、このブレーキが関係している場合です!
利用者が多いママチャリ(軽快車)の場合について説明します。
●フロントブレーキ(前ブレーキ)のチェックの仕方
まず、自転車から降りて、ハンドルを持ち上げて前輪を浮かします。
その状態で前輪を回転させます。(もちろんブレーキをかけない状態で前輪を回転させます)
スムーズに回転しているでしょうか?
このとき、前ブレーキを確認してください。
左右のブレーキシュー(ブレーキのゴム)が
タイヤに当たっていないでしょうか?
もし接触しているなら、ブレーキが効いていますので、タイヤがスムーズに回転できず
自転車をこいでも重く感じます
この場合は、ブレーキシューの位置調整を行ってブレーキシューがタイヤに
当たらないようにしましょう
●リアブレーキ(後ブレーキ)のチェックの仕方
ママチャリの場合、リアブレーキの種類は、
バンドブレーキ、サーボブレーキ、ローラーブレーキの3種類あります
前輪のチェックが終わったら、今度は、後輪を回転させてみましょう。
スムーズに回転して、止まるときもゆっくり自然に止まれば異常ありません。
しかし、不自然に早い時間で止まる場合は、
ブレーキが効きすぎている場合あります。
この場合、考えられるケースには
●ブレーキワイヤーの張りすぎ
●ブレーキがロックしている
●ブレーキワイヤーが古く錆びついて、一度ブレーキをかけるとブレーキレバーが元に戻りづらくなり、ブレーキが効いた状態になっている
等があります。
後ブレーキの調整に関しては
自転車屋さんに相談してみましょう。
3.チェーンの張り過ぎ
出荷直後の自転車は、チェーンが、きつめに張ってあります。
これは、意図的にそうしていると思います。
理由は
どうしても使っているうちにチェーンが緩んでしまうからです。
しかし中には、新しく自転車を購入しようとしたとき、
店頭で販売されている自転車のチェーンが極度に張りすぎている場合もあります。
その場合は、購入時にチェーンの張りを適正に調節してもらいましょう。
新しく自転車を購入したら、返って以前の自転車よりもペダルをこぐと
重くなったと感じるのは、チェーンの張りすぎが原因の場合もあります。
4.車輪の本体の内側の薄いナットが締りすぎている
これは、ほぼ新車時にしかない原因といってよいでしょう
新車時は、どうしても各パーツが緩まないように出荷の段階で
全体的にきつめに閉めてあります。
タイヤの車輪は、左右のハブナットで外側からガッチリと締められていますが、
実は、ハブナット(車軸を止める外側の大きなナット)を外すと車輪の本体側の方にも薄いナ
ットがあります
この内側の薄いナットがあまりにもきつく締められていると
車輪を回してもスムーズに回りません。
もし購入したばかりの自転車が、あまりにもこぐと重い場合は、
自転車屋さんに相談してください
車輪の内側の薄いナットの締めすぎが原因の場合があります。
※この場合、個人で緩めると危険な場合がありますので、
必ず自転車屋さんに相談してください!
まあ、これは、レアケースで、これが原因で自転車が重いと感じることは
まずないとは思います。
ちなみに、この車輪側に付いている薄いナットを緩めると、
車輪がとても回転しやすくなります。
しかし、適性な力で締めつけていないと危険です
それは、この薄いナットを緩めすぎると車軸がぶれてしまうからです。
車輪が回転する時に、綺麗な円を描かずに、タイヤが左右にブレルようになります。
なので決して自分で調整しないでプロに任せましょう!
またこれも余談ですが、古い自転車だとこの薄いナットの内側にあるベアリングが
破損して車輪が回りにくくなる場合もあります
そういったときは、ほとんどの場合、車輪が回転するときに異音がするケースが多いです
5.クランクが古くなって回転しにくい
これは、自転車が古くなった場合に多いです
ペダルを回転させたときにペダルと自転車をつなぐクランクの根本から
ギスギスした音が鳴らないでしょうか?
もし鳴るようでしたら、クランクがさび付いたりして
中のベアリングが壊れてしまっている可能性があります。
よほど古い自転車や、砂が多い場所で多く使用した場合でないと
ありえないケースだとは思います。
この場合は、クランクを交換すれば治ります。
自転車のタイヤの保存法
最後に余談ですが、タイヤの保存方法について書いておきます。
冬になると自転車が乗れなくなる地域の場合
車庫や倉庫に自転車を数ヶ月しまっておくこともあるでしょう
その場合、タイヤの空気は、ある程度入れておいた方がいいです。
どうしても空気が自然にもれますし、寒い地域では特に低温でタイヤがしぼみます。
空気を抜いて保存するとタイヤのひび割れの原因にもなる場合があります。
夏は、空気の入れ過ぎに注意しましょう
逆に夏は、気温が高くなりますので、空気の入れ過ぎに注意しましょう
チューブの中の空気は、温度が上がると膨張します。そのため、空気をあまりにもパンパンに
入れると爆発する場合があります。注意しましょう。